ブログへのアクセスを増やす方法には、検索エンジンからの流入を増やす方法があります。
それには「キーワード選定」が必要です。キーワードを選定を行い、選定したキーワードでクオリティの高い記事を書くと、検索順位が上がり、流入を増やせます。
とはいえ、下記のような疑問も出てくると思います。
疑問
「キーワード選定のやり方が分からない」
「キーワード選定がうまくいってるか分からない」
この記事では、記事前半でキーワード選定のやり方・選定のコツを、後半ではうまくいっていない時の対処法を紹介します。
ブログを書く時のキーワード選定の手順
キーワード選定は下記の手順ですすめていきます。
キーワード選定の手順
- 1)メインキーワード(1語)を決める
- 2)メインキーワードと関連するキーワードを探す
- 3)抽出したキーワードの検索ボリュームを確認する
- 4)ロングテールキーワードをピックアップする
1)メインキーワード(1語)を決める
メインキーワードを決めるとは、「ブログ記事で何を書くかを決める」ということです。
まずは、記事にするキーワードを1つ決めます。
2)メインキーワードと関連するキーワードを探す
次は、そのメインキーワードに関連するキーワードを抽出します。
「ラッコキーワード(関連キーワードツール)」を使えば、無料で関連するキーワードを抽出できます。
このツールでメインキーワードに関係あるキーワードを抽出したら、次は抽出したキーワードの検索ボリュームを確認します。
3)抽出したキーワードの検索ボリュームを確認する
検索ボリュームとは、「ユーザーに検索されている回数」のことです。
これを調べることで、「どのくらいアクセスしてもらえるか」と「検索上位を狙えるか」の2つが分かります。
検索ボリュームがないキーワードでブログ記事を書いても流入はゼロです。逆に検索ボリュームが大きすぎるキーワードで記事を書いても、検索上位に表示されないので、流入はゼロになります。
適切な検索ボリュームを狙えば、検索上位表示が可能になり、検索エンジンからの流入を増やせます。
検索ボリュームは、Google広告のキーワードプランナーを使えば、無料で確認可能です。
なお、検索ボリュームは、Googleの検索画面に表示される数値とは違うので注意しましょう。
Google広告以外で検索ボリュームをチェックできるツールは、下記の記事で紹介しています。
-
-
【無料で使える】検索ボリュームをチェックできるツール
疑問 ブログ記事を書く時に、検索ボリュームを調べることができる無料ツールはある? 検索ボリュームは、そのキーワードを使って検索している人の数をあらわしたもので、検索ボリュームのないキーワードで1位をと ...
4)ロングテールキーワードをピックアップする
検索上位に表示させるための「適切な検索ボリューム」とは、月間検索ボリュームが「100~1000」のロングテールキーワードです。
「10~100」のキーワードは、検索する人が少なすぎてアクセスも見込めないので、使うのはやめましょう。
Google広告のキーワードプランナーを使った結果から、ロングテールキーワードをピックアップしましょう。
以上がキーワード選定の手順です。
補足)ロングテールキーワードを狙う理由
検索ボリュームと検索の目的には下記のような関係性があります。
キーワードの種類 | Google広告月間平均検索ボリューム | 検索の目的 | 検索上位サイトの強さ |
ビッグキーワード | ・1万以上~ | 弱い | 強い |
ミドルキーワード | ・1000~1万 | 中 | 中 |
スモールキーワード | ・100~1000 | 強い | 弱い |
・10~100 | 検索する人がいない | 弱い |
ロングテールキーワードは、スモールキーワードの中でもユーザーの目的が明確なキーワードです。
そのため、検索ボリュームは少ないのですが、ユーザーの目的に合わせて記事を書くことができ、効率よくアクセスを増やせます。
メモ
検索の目的とは「何を目的に検索しているか」ということです。例えば「ツイッター」というキーワードだけで検索している人よりも「ツイッター 永久凍結」「ツイッター プロ」「プロフィール プロフィール 改行」と検索している方が、目的が明確です。
また、ロングテールキーワードは、競合するサイト少なく、サイトも弱いため、はじめたばかりのブログでも検索上位が狙えます。
ビッグワード(検索ボリューム1万以上)は、企業などの強いサイトが検索上位を占めているため、弱小ブログでは上位表示は不可能です。また、近年はその傾向が顕著になっており、個人ブログで上位表示させるのが難しくなっています。
ビッグワードを使わなければ、個人ブログでも十分検索上位が狙えます。
まずは、キーワード選定でロングテールキーワードを見つけ出し、検索上位を目指しましょう。
ブログを書く時のキーワード選定のコツ
具体的なキーワード選定方法を説明する前に、キーワード選定する時にも使うので、「選定のコツ」を紹介します。
キーワード選定のコツ
- ブログテーマに沿ったキーワードを選定する
- YMYLページのキーワードを選ばない
- キーワードをずらす
- キーワードをグループにして使う
- バージョンアップを見逃すな!
自分のブログテーマに沿ったキーワードを選定する
自分のブログテーマに沿ったキーワードを選んで記事にします。
例えば、Wordpressの使い方を紹介しているブログで、投資関連のキーワードを使って記事を書いていても違和感を感じてしまいます。
このようなブログは、Googleがブログの方向性を判断できないため、検索上位に表示されにくくなってしまいます。
ブログで扱うテーマから逸脱しないようにキーワードを選びましょう。ブログも雑記ブログよりも、特化ブログがおすすめです。
YMYLキーワードは除外する
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、人の将来の幸福、健康、経済的安定、安全などに関連するものを指します。
YMYLには、非常に高い品質評価基準が設けられています。理由は、低品質なYMYLページを上位に表示してしまうと、人を不幸にしたり、危険にさらしてしまう可能性があるからです。
そのため、専門性・権威性のある企業などが書いた記事しか上位表示されず、個人ブログでの検索上位表示はほぼ不可能です。
Googleでは下記のような情報を扱うサイトをYMYLページに指定しています。
ニュース・時事問題 | 国際的な出来事、ビジネス、政治、科学、技術などの重要なトピックに関するニュース。 |
公民・政府・法律 | 選挙、政府機関、公共機関、社会サービス、法律問題(例:離婚、子供の親権、養子縁組、遺言書の作成など)に関する情報。 |
金融 | 投資、税金、退職金制度、ローン、銀行、保険などに関するアドバイスや情報。 |
ショッピング | 商品やサービスの調査や購入に関する情報。特にオンラインでの購入を可能にするページ。 |
健康と安全 | 医療問題、薬、病院、緊急時の備え、活動の危険性などに関するアドバイスや情報。 |
人々のグループ | 人種または民族的出身、宗教、障害、年齢、国籍、退役軍人の地位、性的指向、性別または性同一性に基づいてグループ化された人々の情報。 |
その他 | フィットネスや栄養、住宅情報、大学選び、就職など、大きな決断や人々の生活の重要な側面に関連する情報。 |
参考
Googleの検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)の「Part1 2.3 Your Money or Your Life(YMYL)Pages」に記載があります。
ショッピングなども含まれているので、アフィリエイトなども含まれますが、その中でも金融や健康と安全に関するものはハードルが、普通よりも高いと思われます。この二つは避けた方がいいジャンルです。
キーワードをずらす
「キーワードをずらす」とは、類語で置き換えるという意味です。
強いサイトが自分の使おうとしているキーワードを使っているなら、キーワードをずらすことで、競合を回避して検索上位を狙えます。
Googleは同じような意味を持つキーワードを同一キーワードとみなして検索結果に反映してくれるため、それで検索上位を狙うことが可能です。
キーワードのグルーピングする
キーワードのグルーピングとは「内容がずれないキーワードを一つの記事でまとめて使う」という意味です。
例えば、「ツイッター アカウント」というキーワードを使って記事を作成する場合、下記のようなキーワードのグルーピングができます。
- ツイッター アカウント作成
- ツイッター アカウント削除
- ツイッター アカウント追加
- ツイッター アカウント 複数
- ツイッター アカウント名 変更
これらのキーワードをそれぞれ別の記事にするのではなく、グルーピングして一つの記事にまとめます。
こうすれば、キーワードに対する回答を網羅でき、複数のキーワードから一つの記事へ集客できます。これにより記事の滞在時間やアクセスが上がり、SEO評価が高くなります。
ただし、この方法を使うと、1記事1テーマからずれたり、読みたい内容を見つけにくかったりするのですが、SEOの効果はあります。
キーワードが変わればチャンスがある
例えば、製品や商品がバージョンアップすると、名称が変わったりします。
名称が変われば、それは新しいキーワードになります。
そのため、すでに競合がいるキーワードでも、新しい製品としてリリースされた時は新規参入のチャンスです。
特に、はじめたばかりのブログで、競合が多くてあきらめていた場合は、絶好の機会と言えます。
具体的なキーワード選定のやり方
「ラッコキーワード」と「Google広告」を使って、具体的、かつ無料でできるキーワード選定方法を紹介します。
1)キーワードを抽出する
最初にラッコキーワードの検索ボックスに、記事で使う予定のキーワードを入力し、「サジェスト(Google)」を選択して検索します。
抽出結果画面が表示されたら、「全キーワードコピー(重複除去)」をクリックします。
2)検索ボリュームを調べる
次に、Google広告にログインし、「ツールと設定」>「キーワードプランナー」をクリックします。
次の画面で「検索のボリュームと予想のデータを確認する」をクリックします。
キーワード入力欄に、ラッコキーワードでコピーしたキーワードをペーストして、「開始する」ボタンをクリックします。
結果画面が表示されたら、「月間平均検索ボリューム」をクリックして降順ソートします。初期設定では、過去1年の検索ボリュームが表示されているので、必要に応じて期間を調整しましょう。
表示されたキーワードの中から、検索ボリュームが「100~1000」のキーワードをメモしましょう。これで、記事で使うキーワード選定は完了です。
※キーワード選定は、RankTrackerでも無料でできます。
キーワード選定の効果を検証する
意外と忘れてしまうのが効果検証です。
投稿でおしまいにしてしまわずに、キーワード選定が正しかったかどうかを検証しましょう。
効果検証には「PV(ページビュー)と流入経路」、および「検索順位」の2つの指標が使えます。
PVと流入経路は「Googleアナリティクス」で確認でき、検索順位は「検索順位チェックツール」を使いましょう。
「検索順位チェックツール」には下記のものがあります。
主な検索順位チェックツール
- Search Console(無料)
- Rank Tracker(ランクトラッカー)(無料・有料年額)
- GRC
(無料・有料月額) - COMPASS(コンパス)(有料買い切り)
Search Consoleは無料でも使えます。操作が面倒なので、記事数が少ない時は便利ですが、記事が増えてくると大変です。
また、Rank Tracker(ランクトラッカー)無料版やGRC無料版も複数のキーワードを継続チェックするのは大変で、COMPASS(コンパス)は買い切りとなっています。ブログを続けるなら、いずれか一つあると便利です。
PVと流入経路をチェックする
PV(ページビュー)は、Googleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)の場合、「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」に移動します。
さらに、左側にある入力ボックスに「投稿スラッグ」を入力して検索すると、その記事のPVを調べられます。
PVは、SNSなどからの流入でも増えるため、キーワード選定の正否を確認するには、さらに「検索経由」で増えたかどうかも確認しましょう。
「集客」>「すべてのトラフィック」>「チャネル」を選択して「Organic Search」が増えていれば、検索による流入が増えていることになります。
PVと検索経由の流入が増えていれば、キーワード選定がうまくいっていると考えられます。
メモ
もし、「Organic Search」が全く増えていなければ、キーワード選定ではなく、SNSなどの誘導で増えている可能性があります。
検索順位をチェックする
Search Consoleを使って検索順位をチェックする方法を紹介します。
Search Consoleにログインして、左メニューから「検索パフォーマンス」をクリックします。
「+新規」をクリックして、メニューから「ページ」を選択します。
フィルタで、「次を含むURL」を選択して、順位検索したURLを入力します。
「合計クリック数」と「合計表示回数」をクリックして無効(チェックを外す)にし、「平均掲載順位」をクリックして有効にします。
グラフに平均掲載順位が表示されるので、ここで順位をチェックできます。あくまで平均ですが、おおよその検索順位を確認可能です。
思うように成果がでていない場合
下記のような場合の対処方法を紹介します。
- 検索順位は上がっているけどPVが増えていない場合
- ランキング圏外の場合(または検索順位が低い)
検索順位は上がっているけどPVが増えない場合
10位以内にいるのにPVが全く増えない場合は、検索ボリュームが0のキーワードを使った可能性が高いです。
Google広告のキーワードプランナーで、そのキーワードの検索ボリュームが「-」や「10~100」になっていないか確認します。
メモ
「-」の場合は月に検索される回数が0です。
対策としては、「検索ボリュームがあるキーワードを使って記事をリライト、または新しい記事を書く」のどちらかです。
さらに、記事ボリュームを増やす対策には意味がないのでやめましょう。
ランキング圏外(または検索順位が低い)
ランキング圏外だったり、検索順位が低い場合は、下記の状態をチェックします。
- Search ConsoleでURLを検査する
- 記事を投稿してからの期間を確認する
- Google広告で検索ボリュームを確認する
- 記事の質を見直す
Search ConsoleでURLを検査する
Search Consoleを使って、インデックスされているかどうかを確認できます。
Search Consoleにログインし、左メニューの「URL検査」を選択し、メニュー上部の入力欄にチェックしたURLを入力して検索します。
インデックスが正常に登録されていれば、「URL は Google に登録されています」と表示されます。
インデックスされていない場合は、検索結果に表示されないので、エラー内容を確認して修正が必要です。
ページがインデックスされない理由には下記のものがあります。
インデックスされない原因
- noindexタグによって除外された
- ページにリダイレクトがある
- ページが重複している
- アクセス禁止(403)
- ページがない(404)
- 検出-インデックス未登録
- クロール済み-インデックス未登録
「検出-インデックス未登録」は、Googleがページに気づいたけど、まだインデックス登録していない状態です。これは少し様子見で待ってみましょう。
「クロール済み-インデックス未登録」は、Googleがページに気づいてクロールしたけど、インデックス登録されていない状態です。これは、コンテンツに問題がある可能性があります(類似コンテンツ・パクリなど)。この場合は、競合サイトをチェックして、オリジナルのコンテンツになるように修正しましょう。
記事を投稿してからの期間を確認する
はじめたばかりのブログでは、検索順位が付くまで時間がかかります(2~3週間かかることがあります)。
投稿してから1週間しかたっていない場合は、他の記事を書きながら待ってみましょう。
Google広告で検索ボリュームを確認する
キーワードの検索ボリュームが「1万以上」になっていないか確認しましょう。
検索ボリュームが大きいキーワードで、検索上位にランキングされるのは至難の業です。
この場合は、ロングテールキーワードを探して、記事の新規作成かリライトが必要です。
記事の質を見直す
検索順位がついても上がらない場合は「記事の質」を上げる必要があります。
主な作業は、上位にいるページと比較して「自分のページに欠けている内容の補完」と「新しいオリジナル要素の追加」です。
なお、検索上位が強いサイト(有名なサイト)ばかりであれば、投稿記事数なども必要になってきますが、あきらめて別のキーワードにした方がよいかもしれません。
【まとめ】キーワード選定のやり方とコツ
以上、キーワード選定の手順と具体的なやり方について紹介しました。
キーワード選定の具体的なやり方
- 1)キーワードを抽出する
- 2)検索ボリュームを調べる
キーワード選定は、RankTrackerなどの無料ツールでもできます。ツールを使えば便利です!
キーワード選定の次にやるのが、記事構成の作成です。正しい記事を書いてユーザーに届けましょう!
キーワード選定関連記事