SEO対策ツールにはいろいろあり、その中には「GRC」や「Googleサーチコンソール」もあります。
どんなに便利なツールでも、どのツールをどういう時に使えばよいかを理解しておかないとツールを使う意味がありません。
そこで、時間や労力を無駄にしないためにも、この記事では二つのツールの違いや使い分けについて紹介します。
GRCとは?
機能と特徴
GRCは、SEOをサポートするためのツールで、特定のキーワードに対する自分のウェブサイトの検索順位を確認するために使用します。
設定したキーワードの検索順位を毎日チェックして、どのように変動しているかをグラフや表で視覚的に確認できます。
また、競合他社の順位も追跡することができ、自分のサイトの順位と比較することが可能です。
GoogleやYahoo!などの複数の検索エンジンに対応しています。
メリット
GRCを使う最大のメリットは、キーワードの検索順位を簡単に追跡できる点です。
順位を確認することで、SEO施策の効果を確認し、次のステップを計画することができます。
視覚的なグラフや表があるので、データ分析がしやすく、結果をレポートにまとめるのも簡単です。
また、競合他社の動向も把握できるため、競争環境を分析するのにも役立ちます。
デメリット
無料でチェックできるキーワードは少ないため、基本的に有料を使う必要があります。
GRCは検索順位の追跡に特化しているため、サイトの技術的な問題の診断やコンテンツの改善など、SEO施策の設計については別のツールを使う必要があります。
また、ツールの操作方法や機能を理解するためには、ある程度の学習時間が必要です。
料金プラン
GRCは無料プランと有料プランがあります。
無料プランの場合はチェックできるキーワード数が10しかありません。
ブログをはじめたばかりであれば、無料プランでも問題ありませんが、キーワードが増えてきたら有料プランへの切り替えがおすすめです。
項目 | GRC無料版 | GRC有料版 |
利用料金 | 無料 | 5種類のプラン
|
検索語数 | 10 | 500~無制限 |
URL数 | 3 | 5~無制限 |
上位追跡数 | 2 | 5~無制限 |
無料プランと有料プランの違いについては、下記の記事を参考にしてください。
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GRCの無料版と有料版の違い:料金プランとライセンス購入から登録までを紹介
GRC無料版と有料版の違いは何? GRC無料版をずっと使うことはできないのか、有料版に切り替えるタイミングはどこなのか、気になりますよね。 この記事では、GRCの無料版と有料版の違い、各プラン内容や価 ...
Googleサーチコンソールとは?
機能と特徴
Googleサーチコンソールは、Googleが提供する無料のSEOツールです。
どのキーワードで検索されたときにサイトが表示されているか、クリック数、表示回数、平均順位などのデータを確認できます。
また、インデックスカバレッジ(検索エンジンがどのページを認識しているか)やモバイル対応の問題、セキュリティの問題についての
メリット
Googleサーチコンソールの最大のメリットは、ウェブサイトの検索パフォーマンスを詳細に把握できる点です。
どのキーワードでサイトが表示されているかを知ることで、SEO対策の方向性を見直す手助けとなります。
また、サイトに問題が発生した場合(例えば、クロールエラーやモバイル対応の問題)、サーチコンソールが通知してくれるため、迅速に対応することができます。
さらに、Googleが直接提供しているツールなので、検索エンジンのアルゴリズムに基づいた正確なデータが得られる点も大きなメリットです。
デメリット
一方、Googleサーチコンソールにはいくつかのデメリットもあります。
まず、順位チェックをするためのツールではないため、キーワード順位などの一覧性はよくありません。
また、特定のデータを理解するためには、SEOの知識が必要となることがあり、初心者にはハードルが高いかもしれません。
無料で利用できる
Googleサーチコンソールの最大の魅力は、無料で利用できることです。
これにより、気軽に導入して利用することができます。無料でありながら、非常に多機能であり、SEOに関する多くの情報を提供してくれるため、非常にコストパフォーマンスの高いツールと言えます。
2つのツールの違い
主要な違いの概要
主要な機能を比較すると以下のようになります。
項目 | GRC | サーチコンソール |
検索順位チェック | 〇 | △ |
インデックス確認 | △ | 〇 |
ページエクスペリエンス | × | 〇 |
検索順位チェックでは、GRCの方がキーワードランキングの一覧やランキング推移が見やすく、競合サイトとの比較も簡単にできます。
Googleサーチコンソールでもおおよその順位は確認できますが、現時点でのランキングではなく、一覧性もよくありません。
インデックス確認(Googleの検索結果に表示されるようなったかどうかを確認すること)では、サーチコンソールの方が登録状況を確認できて便利です。
GRCでは、「検索順位=インデックスされた」という判断ができます。ただし、クロールしてくれたかどうかなどはサーチコンソールで確認が必要です。
ページエクスペリエンス(ユーザーがページにアクセスしたときの体験)の判定は、サーチコンソールでは計測できますが、GRCには機能がありません。
GRCとサーチコンソールの具体的な利用シーン
GRCの利用シーン
GRCが利用できるのは、自分の書いた記事の効果検証をする時です。
検索順位が付けば、インデックスされたのが分かり、さらに上位にランクインしていれば、記事内容などが評価されたことが分かります。
また、順位を継続してチェックすることで、順位変動(特に下がった時)にすぐに対応でき、同時に、競合他社が同じキーワードでどの順位にいるかを把握できます。
順位チェックしているキーワードの一覧性も高く、グラフで視覚的に確認できるため、SEO施策の結果を把握しやすくなっています。
Googleサーチコンソールの利用シーン
Googleサーチコンソールでは、サイト全体の健康状態を確認します。
検索クエリごとのクリック数や表示回数、平均順位などのパフォーマンスデータを確認することで、サイトのトラフィックを改善するための具体的なヒントを得ることができます。
また、クロールエラー(検索エンジンがサイトを適切に読み取れない問題)やモバイル対応の問題、セキュリティの問題などを発見することも可能です。
GRCとサーチコンソールで利用する機能の違い
GRCで利用する機能
主なGRCの機能は次の2つ。
検索順位チェック
検索順位チェック機能は、「キーワード」と「URL」を登録して、自分のページのランキングを確認する機能です。
入力したキーワードを一覧で確認でき、さらに個々のキーワードを選択すると、それぞれのランキング推移をグラウや日別に確認できます。
上位100件チェック
登録した「キーワード」の検索上位100件の検索順位を追跡する機能です。
メニューで選択した範囲の順位推移をグラフで確認できます。
GRC機能の使い方は下記の記事で紹介しているので参考にしてください。
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GRC無料版の導入から使い方までを分かりやすく解説:初心者でも簡単に使える!
検索順位チェックツール「GRC」はどうやって使うの? 検索順位チェックツールは聞いたことあるけど、使い方が分からないという人もいると思います。 GRCは「無料」で使うことができ、ツールを使うのが初めて ...
サーチコンソールで利用する機能
サーチコンソールで利用する主な機能は次の3つです。
サイト状況確認
「表示回数」、「クリック数」、「CTR(クリック率)」、「平均順位」などを利用してサイトの状況確認ができます。
インデックス状況確認
インデックスされない時に理由を確認できます。
「クロール済み - インデックス未登録」に該当しているページは、コンテンツの質などの改善が必要かもしれません。
ページエクスペリエンスの確認
ユーザーがサイトに訪問した時のセキュリティ(HTTPS)やサイト表示速度などの良し悪しを確認できます。
よくある質問
GRCがあればサーチコンソールは見なくてもよい?
GRCとサーチコンソールは機能が違うため、両方を利用した方が効率よくサイト運営ができます。
GRCを使えば、毎日のキーワード順位チェックが簡単になり、特定のキーワードで順位が下がった時に気づくことができます。
Googleサーチコンソールは、週次または月次のチェックでサイト全体のパフォーマンスを確認でき、クロールエラーやサイトにアクセスした時の問題を発見できます。
まとめ
GRCとサーチコンソールの違いについて解説しました。
GRCは、キーワードの検索順位を追跡し、競合他社の順位も把握できるため、SEO施策の効果を視覚的に確認できます。
一方、Googleサーチコンソールは、サイトの検索パフォーマンスやインデックス状況、モバイル対応の問題などを確認できるため、サイト全体の健康状態を管理するのに役立ちます。
したがって、サイト運営では両者を併用することが大切です。